正しい情報であったとしても、それを知ることが弊害となる場合がある。
私の進路については、おそらくこのことが言えるのでは無いだろうか、と最近考えています。
修士に進学したとき、このまま博士課程に行って、
研究者の道を歩むことに何の迷いもありませんでした。
しかし、インターネットで検索するうち、博士になってその後の就職は非常に厳しいこと、パーマネントの職に就けるようになるまで(いつになるかは分からない)アルバイト状態であること、任期付きのの職でさえ獲得するのは難しいこと、その他さまざまなネガティブ要素に触れ、知らず知らずにその情報が脳内に浸透して行ったのでした。
世の中にニート、フリーター、格差社会という言葉が氾濫し、
職に就けなくなることへの恐怖が増して行きました。
そして、父が死んだことが決め手になりました。
もし、博士課程まで行って、職に就けなかったら。
奨学金だって返さなければいけない。
妹も大学に通っている。しかも、彼女は私立だ。
このことが頭から離れませんでした。
研究に集中しようとしても、これから先のことを考えてしまう。
親孝行したいときに親はなし。
その結果、私は研究への道を諦め、一般企業に就職しようと、
節操無く就職活動を始めたのでした。
しかし、専攻の分野は、就職活動などをしていて結果の出る分野ではありません。
私は今の結果で研究をやめる事は出来ない。
数ヶ月間色々なことを考え、ギリギリやっと結果に到達しました。
続きは後程
私の進路については、おそらくこのことが言えるのでは無いだろうか、と最近考えています。
修士に進学したとき、このまま博士課程に行って、
研究者の道を歩むことに何の迷いもありませんでした。
しかし、インターネットで検索するうち、博士になってその後の就職は非常に厳しいこと、パーマネントの職に就けるようになるまで(いつになるかは分からない)アルバイト状態であること、任期付きのの職でさえ獲得するのは難しいこと、その他さまざまなネガティブ要素に触れ、知らず知らずにその情報が脳内に浸透して行ったのでした。
世の中にニート、フリーター、格差社会という言葉が氾濫し、
職に就けなくなることへの恐怖が増して行きました。
そして、父が死んだことが決め手になりました。
もし、博士課程まで行って、職に就けなかったら。
奨学金だって返さなければいけない。
妹も大学に通っている。しかも、彼女は私立だ。
このことが頭から離れませんでした。
研究に集中しようとしても、これから先のことを考えてしまう。
親孝行したいときに親はなし。
その結果、私は研究への道を諦め、一般企業に就職しようと、
節操無く就職活動を始めたのでした。
しかし、専攻の分野は、就職活動などをしていて結果の出る分野ではありません。
私は今の結果で研究をやめる事は出来ない。
数ヶ月間色々なことを考え、ギリギリやっと結果に到達しました。
続きは後程
コメント
なんか恥ずかしい生き方です。
人間の生態を農学の技法を使って表現しよう、という思いで望んだ就職も、今は何をしているもんだかって感じです。
鬱になると動けなくなるけど、少なくともそうでないうちは、ちきさんに負けないように来年度は頑張ります。
「間違った情報をいれるのは危険だけど、取捨選択して正しい情報を選べば大丈夫」と思ってる人が多いですが、情報を知ること自体が弊害になることってすごくあると思います。子育てしていてもすごくそれを感じます。
独法化してからは、公務員として研究者を目指すのは茨の道になってしまいました。研究者になっても、奨学金の免除は受けられなくなりました。これでは、科学者になれる人が限られてしまいます。
淵瀬さんが羨ましいです。テニュアで研究していけるポストは、欲しいと思っても得られるものでは無い。それを獲得されたのは(謙遜していらっしゃいますが)、やはり優秀だからだと思います。
>>ブリギッテ・チビリーノフ・サチエンスキーさん
共感してくださって嬉しいです。
間違った情報の危険性は確かによく言われていますが、正確な情報でも、それが人の心にどのように影響し、どのようにその人を変えてしまうか。
そのことについてはあまり語られないがゆえに、もっと怖いと思っています。