PP&MのFive Hundred MilesがiTunesのシャッフルでかかった。
随分久しぶりに聴いた気がする。
この手のOldiesからは最近遠ざかっていた。
聴くと、昔のことを思い出してしまうからかもしれない。

お父さんはPPMやJoan Baezなどのフォークソングが好きだった。
学生時代勉強した喫茶店では、お父さんが行くとJoan Baezの"House of Rising Sun"をかけてくれたそうだ。
小学校からOldiesにはまった私を見て、英語の歌を知ることはいいことだと誉めてくれた。

If you miss the train I’m on,
You will know that I am gone,
You can hear the whistle blow a hundred miles...


私の乗る列車に間に合わなかったら、
もう会えないと分かるでしょう
100マイル先から汽笛の音が聞こえるでしょう・・・

お父さんが死んだ時、それ程激しく泣かなかった。
お父さんはまだ入院している。だから家にいないだけ。そう思っているのに。

それは間違っている。
お父さんは死んだ、もう会えない。

こういう曲を聴くと、普段顔を背けていた事実が迫ってくる。

お父さんは、もう天国に行ってしまった。
あのとき、私は研究室にいてお父さんから遠く離れていた。
病院に行った時は、冷たくなった体が霊安室に置かれていた。

この曲のように、私も電車を逃してしまった。
逃したらもう二度と生きて会えない電車だった。
きっと私の病気のバチがあたったんだ。皆に迷惑を掛けた罰だ。
ああ、今の感情を何て言えばいいんだろう。いたたまれない?辛い?
皆しっくりこない。
大切な誰かを永遠に失ってしまったことに気付く時、とても平気ではいられない。

どうも特定のプレイリストをクリックしていたようで、今日はやたらOldiesがかかる。
この曲も、この曲も、覚えた時にはお父さんがいた。
英語のいい勉強になるね、と誉めてくれた。どこにいってしまったのか。

ああ、お父さんがいなくて本当に寂しい。

何で今更そんなことを言う?
この気持ちを話せる人が誰もいない。誰かに話したいのに、でも誰に言えばいい?

家族にも言えない。皆お父さんを失っているんだから。
同情を買いたいわけじゃない、寂しいって聞いて欲しいだけ。
そんなこと出来る人って、なかなかいないですね。

やばい、研究室にいるのに涙が止まらない。
唯一の救いは、壁に向かっているから誰にも顔が見えないことです。

コメント

くまぷ〜
くまぷ〜
2007年10月2日18:17

ちきさんへ
PPM、僕にも思い出があります。もう二十年位前の事ですが、当時親友と呼べる友がいて、その友と良くこういう古い曲をカセットテープ!なんかで交換してました。その中のベストにPPMの曲を入れてました。その友は、22歳で、山で遭難して亡くなりました。大切な誰かを亡くすという事は、本当にその人しか理解できない、つらい事だと思います。
元気出して!とか言う言葉は言いません。泣ける時には、好きなだけ泣いた方が良いです。
すみません。なんか余計な事書いて・・・。

でも、同じPPMの曲のことが書かれていて、たまらずコメントしてしまいました。

らっと
らっと
2007年10月2日18:45

ちきちゃんのお父さんは幸せ者だねー。
でも、思い出とか大切にしつつ、前に進まんとダメっす。

私なんて、おとーさんがどんどん弱っていってても、
「あー死んだら面倒くさいな」程度にしか考えてない親不孝モノ。
うちのおとーさんは可哀想なヒトだ。

ちき
ちき
2007年10月2日18:49

くまぷ〜さん

コメントとても嬉しいです。ありがとうございます。

ある歌が特定の思い出を連れて来るようになると、時に苦しくなりますよね。PPMのような美しい曲ほど、起きる感情は強い波のように迫ってきます。
年齢が上がるにつれ、そういうことが増えてきたように感じます。

私も洋楽はラジオの前にスタンバイして、カセットテープに録音したりして覚えていました。お気に入りの古い曲を集めたカセットを編集し、聴いて歌詞を覚えては父に誉めてもらうのを楽しみにしていました。
くまぷ〜さんのコメントを読み、懐かしい思い出を共有しているような気持ちになりました。

いままたFive Hundred Milesがかかっていますが、今度は歌に感情が溶けていくように、悲しいけど気持ちよいです。
たまには、蓋をはずして泣くことも必要かもしれないですね。
難しいですが・・・。

ちき
ちき
2007年10月2日19:06

らっとちゃん

本当、その通りだね。あーっ!て思ったよ。
お父さんのことは忘れちゃいけないけど、生きている自分は前に進まないとだよね。本当にどうもありがとう!

私、お父さんにものすごく悪いことしたんだよ。
病気のせいで迷惑かけまくったし。
お父さんも病気だったのに、心労かけちゃった。そのせいで余計悪くなって死んでしまったのかもって思うし。

時々こう強く思い出してしまうのは、そのときの自分が許せないせいかもしれない・・・。

らっとちゃんのお父さんが良くなりますように。
お父さんのこと良く知らないのにごめんね。
でも、生きていた方が良いに決まってると思う・・・。
私、お父さんが生きている時は、叱られると「あのガミガミ親父うるせー死ねよ」とか思ってたもん・・・。

あて
あてきち
2007年10月2日20:06

わたしは、いつでも、ちきちゃんの声を聴きたいと思うよ。
ここで、ちきちゃんのありのままの感情をさらけ出して、少しでもスッキリしてくれぃ♪

お父さんのこと、考えるのは、普通のこと。
うんうん、大切な人だから。
いつまでも心の中にいるよね。

藤宮れん
れん
2007年10月2日21:46

ちきさん、こんばんは。

色んな方が、メッセージを残していらっしゃるので
返信大変かなとは思ったのだけれど、
書かずにはいられなくて。

私の両親は健在だけど、
同じように思っています。

急激に老けたのは、私がこの病気のせいで泣かせてしまったからじゃないかと。
心配をかけすぎたからじゃないかと。
そう、思っています。

もう父とも母とも何年も会えずに居ますが、
「あてきち様」
の仰るように、私もちきさんが
お父様の事を今も大切に思われているのは、普通の事だと思います。

きっと、見守って下さっているはずです^−^。

ちき
ちき
2007年10月3日5:54

もりちゃん

ありがとう!
普段深く考えないように無意識にガードしてるのが、一回外れると大きい波になるみたい。

昨日はぐじゃぐじゃな感じだったけど、今はすっきりしてるよ。
日記があって良かったよ。駆け込み寺みたい^^
時々繋がらなかったりするDiaryNoteだけど、愛してます(笑)


れんさん

コメントありがとうございます☆

病気のせいでかけた心労を思って、そのことで自分を責めだすと、もう戻らない時間を前にものすごく辛くなります。
してしまったことの取り返しのつかなさ、その大きさを前にまいってしまいそうになります。

父のことを忘れず、もうこれ以上両親家族を悲しませないよう前向きでいくことが、今出来る親孝行かなって思いました。
一気には難しいけど、少しずつなら・・・。

れんさんも、私も、うまくいきますように^^

皆様へ

沢山コメントいただけて、驚きました。
ショックにまかせて殴り書きした日記なので、お恥ずかしい(汗)

わぁー読んでくれてるんだ、って思って、とっても嬉しかったです。
おかげ様でかなり楽になって、今は昨日より前向きです^^
本当にありがとうございました。

南十
南十
2007年10月4日1:03

ああ、お父さんがいなくて本当に寂しい。

何で今更そんなことを言う?
この気持ちを話せる人が誰もいない。誰かに話したいのに、でも誰に言えばいい?

家族にも言えない。皆お父さんを失っているんだから。
同情を買いたいわけじゃない、寂しいって聞いて欲しいだけ。
そんなこと出来る人って、なかなかいないですね。

本当に・・・その通りですね。

よかったら、私にきかせて下さい。
そして・・・
わたしの話もきいていただけたら嬉しいです。

お気に入りにさせてください。

nophoto
りりか
2007年10月4日2:02

私も寂しい気持ちは一緒。メールでもいいからしておいで。
愛してくれたお父様、きっと見守ってるよ。

ちき
ちき
2007年10月4日18:31

南十さん

またいらしてくださって、本当にありがとうございます。
南十さんも大切な人と離れてしまったのでしょうか?

生きているだけで感謝!という日記の文章に共感し、相互させていただきました。
どうぞ宜しくお願いいたします^^

りりかちゃん
うん。りりかちゃんも色々大変なのにありがとう。
また不安なときはメールさせてね。
りりかちゃんもキツイときはメールしてね^^

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