昨日は、研究室のプロジェクターでDVDを観ながら、ウィスキー飲み会をした。
面白い映画だった。でも、映画が終わった後、飲み語りに入ると最後は将来の話になる落ち。皆、将来が不安。
理学って実際社会に直接役立たないし、職業にするのは大変。
農学の方がまだいいかも知れない。
役立たないことにお金は出ないしね。

学問の大切さなんて、実際には特定の人の趣味としか見られないきらいがある。

人を最も惹きつける学問は医学、発展すると嬉しいのは工学、後はその周辺。この間のシンポジウムを思い出す。
農学の大切さは、最近やっと一般に認識されてきたように思う。まだ過小評価だけど・・・。

医学は、人間の生存戦略の手段だし、興味を引くだろう。
小さいころからよく病院に行っていたせいで、主治医から「医学部行けば」と言われていたけど、全くやりたいと思えなかった。
医学が真にいいことなのか分からないけど、個人の戦略としては勿論それにすがる。現代社会では絶対に必要だ。
自然淘汰に逆らうとかどうでもいい。自分の遺伝子が大事。

医学と言えば。
父が死んだとき、担当の研修医の力不足に泣いた。自分だったらもっと説明もした、丁寧にやった。門外漢は何とでも言えるから恐ろしい。医者にとってだけでなく、本人にとっても怖いことだ。

その場の沸騰した頭で、本気で医学部再受験考えたこともあったけど、それよりは自分の得意分野で戦うのが合っているだろう。

「難病の人を助けたいんです」
難病担当医ほど、救われる患者が殆どいなくて辛くなるに違いない。

閑話休題。
ここにいれば、アカデミックポストの事情なんて嫌でも分かってくる。
私は来年就職するので、この話題にそれ程入り込まなかった。
聞いたことに対して自分の反応を素直に伝えるのが良いときと、そうでないときがある。殆どの場合、素直に出てしまう私だけど。

裏の話はさすがにここではなんなので・・・↓

コメント

淵瀬春秋
淵瀬春秋
2007年10月5日10:11

 団塊世代の帰農の契機と言うのは、自費出版を勧める悪名高い出版社みたいなものに見えてきます。そういう中で農学の果たす役割の性格も変わって行けば良いのですが、農学をやっている人の大多数が、一反なんぼの話の出来る人ではありませんから、砂上の楼閣です(私は生態学者だと自分を定義しているし)。私自身、生産費調査をデータソースにしていても、それを経営には持って行けないし、いわんや年金に年間100万の副収入の農業、と言うものを設計できません。そんな中で、父方の実家の農業を継げるかと言われても無理と答えるでしょうし、私にはあの村での生活は出来ません(病気のためにはいいのだけど)。
 その辺りは、悪い形で医学にも見られるようで、高度先端医療のような研究的側面のあるものか、患者一人なんぼの美容整形に人気が行って(当然前者より後者の方がなり手が多い)、本質的に人命に関わる医療に関わる医師は、需要があるのになり手がいない(新生児、小児医療で顕著)とか。
 こちらは知恵があるので先んずリスクを避けてしまうんですね・・・
 知恵と志と金勘定と、劣化しても生きて行けると言うのがいい社会なのかどうか。

nophoto
くま
2007年10月5日13:31

今日の日記にもため息つかされました。ホレボレ〜〜〜〜
難病患者を助けたい、って言っても、100%命が救える訳じゃないもんね。そりゃぁ誰よりも死に直面するって話だなぁ。
最近、人間不信が増長しているのか。
思いとか気持ちなんて無価値な気がしてならない。
すべての職業はお金につながり
ビジネスである、と思ってしまう。
どんな小さな言動1つも金銭に換算してはかってしまう。
夢もへったくれもない曲がった思考回路一直線だぁ

ちき
ちき
2007年10月5日14:57

淵瀬春秋さん

ああ、本当に・・・、と思いながらコメント拝読しました。
ありがとうございます。

農学部にいた私も「農業は大事」と言いながら、農業を営むことは出来ません。結局、自分のため。苦しくてメリット(お金)の少ないことが分かっているから。

では、自分が大学時代勉強したことは、何だったのか。農学部を出た人の何割が、実際に農業現場にいるのでしょう。
一体何のために私は農学部に行ったのか。どこでも良かったわけじゃないのに、今は理学系研究科にいて、来年はマスコミに入ろうとしています。
それはお金のためだけじゃない、と心で叫んでも、結局は現実との兼ね合いで学究意欲を失った、その言い訳にしか聞こえない。自分でも呆れます。

和田秀樹という精神科医が、「自分は患者の生命に直接関わる(心臓とか)ような科に行くのは、自信がなくて嫌だった。だから精神科を選んだ。」という趣旨のことを本に書いていたのを思い出しました。


くまへ

ありがとう!いつも勢いで書いてる文章だから、そう言われると嬉しいような恥ずかしいような・・・。

昔の理想なんて最近すっかり忘れてしまったよ。
自分はこういう風に生きて行こう、とか、そういう気持ちは、
結局脇に押しやられてるし・・・。

いい生活(それが何なのか、いまいち具体的にイメージできないけど)するにはお金が必要だ。
いい服を買いたい。鞄を、バッグを、美味しい物を・・・。
そういう欲望ばっかり強くなって、信念を持って生きようっていうプライドはどこに行ったんだろう。昔はそういう夢を強く持ってたはずなんだよね(汗)

それが一般的に「大人になる」ってことの一つなのかな・・・。

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