福岡土産とおばちゃん
2008年3月19日
昨夜福岡から東京に帰ってきた.
(写真は太宰府天満宮の門)
事務や育成部の方々へのお土産を持ち,今朝研究室へ.
お土産は福岡の菓子舖のお饅頭で,昨日購入した.
このお土産を買うまでに長い話があった.
午後天神の地下街にお土産を買いに来たはいいが,パンプスを履いた足が非常に痛くなってしまった.
午前中に大宰府で光明禅寺,大宰府天満宮,九州国立博物館を歩き回ったせいである.
痛くても今これ以外の靴はない.
家を出る時に,こんなときでもないと,とお洒落を優先して,高めの細ヒールのとんがり靴を選んでしまったことを悔やんだ.
普段スニーカーや長靴(圃場作業用)で飛び回っている自分にはハードルが高すぎた.
しかし後の祭りである.
エスカレーターを降りたところに休憩スペースを見つけ,座った.
パンプスの中で前滑りした足は,赤く腫れている.
ぼんやりしていると,隣におばちゃんが座った.
今デパ地下で買い物してきたらしい.
おばちゃんは野菜ジュースを飲んで「あら不味い」と言い,私は特に反応せず座っていた.
しばらくしておばちゃんが話しかけてきた.その内容は忘れた.
私がのんびり「そうですね〜」などと相槌を打って,会話が始まった.
おばちゃんの息子さん(九州大卒の開業医だそう)の話や,旅行話,そのほか色々を聞いた.私は愛想よく相槌を打ち続けた.
どうせ飛行機の時間には間があったし,足をまだ休ませていたかった.それに,人の話を聞くのは嫌いではない.
私も,自分が学生で学会発表に来た事などを話した.
ひとしきり話したあと,「あなた待ち合わせ?」と聞いてきたので,実はヒール靴で足が痛いんですと答えた.
おばちゃんは,「うちに来れれば,靴なんか歩きやすいの沢山あるからあげるのに」と残念がった.
そして,あまり歩かずに済むように地下鉄空港線までの近道を教えてくれ,お元気でと言って別れた・・・はずだった.
足を労わりながら教えられた道を歩いていると,大丸入口に行き当たった.お土産を買うことを思い出した.
入ってしばらくお菓子売り場をうろうろしていると,さっきのおばちゃんが.
「私反対の道を教えちゃったからあなた追いかけてきたのよ」
と真剣な顔.
本当に私の足を心配してくれているようだ.
お土産を選んでます,と言うと,おばちゃんは「通りもん(博多銘菓)なんか買っちゃダメ」と鼻息荒い.
おばちゃんの知り合いがデパートの店員にいたのでお勧めを聞いてくれたが,千鳥饅頭は私が東京の千鳥屋でバイトしていたから不適当,ひよこは東京にもある,となかなか難しい.
結局,おばちゃんの言うところでは「美味しいんだけど少し高い」「私はいつもここで買って持っていく」和菓子を買った.
そのお店で商品を選んでいる間も,おばちゃんは
「あなた学生さんなんだからよく値段計算して買いなさいよ」
「それは日持ちしなそうよ」
と,横から茶々を入れる.
終いには,買うお土産の一つひとつが誰の手に渡るかまで説明させられた.
「お饅頭の箱詰めは大学の事務の方用です,バラで買うお饅頭は自分の家族用で,3人で2個ずつ食べます,かご入りのはかわいいから友達用です,あと予備に日持ちする砂糖菓子を買っておきます.」
やっとこさ会計を済ませると,おばちゃんがお土産の紙袋にビニール袋の包みを突っ込んだ.
「これさっき買った芋の天ぷら,飛行機の中で食べなさいね.」
握手して別れた.
本当にいい人だったが,街中で知らない人に話しかけられるのはその日二度目だった(午前中には,大分県から来たというおっちゃんと世間話をした)ので,少し疲れた.
でも,名前も知らない人の優しさが嬉しかった.
昔から,よそのおっちゃんおばちゃんによく話しかけられる.
自分は何か独特のオーラでも放っているのだろうかと思ってしまった.
結局空港で「通りもん」も買った.
おばちゃんが知ったら怒るかもと思いつつ,自分が食べたかったので.
国産の明太子も買った.結構高かったので財布が寂しくなった.
(写真は太宰府天満宮の門)
事務や育成部の方々へのお土産を持ち,今朝研究室へ.
お土産は福岡の菓子舖のお饅頭で,昨日購入した.
このお土産を買うまでに長い話があった.
午後天神の地下街にお土産を買いに来たはいいが,パンプスを履いた足が非常に痛くなってしまった.
午前中に大宰府で光明禅寺,大宰府天満宮,九州国立博物館を歩き回ったせいである.
痛くても今これ以外の靴はない.
家を出る時に,こんなときでもないと,とお洒落を優先して,高めの細ヒールのとんがり靴を選んでしまったことを悔やんだ.
普段スニーカーや長靴(圃場作業用)で飛び回っている自分にはハードルが高すぎた.
しかし後の祭りである.
エスカレーターを降りたところに休憩スペースを見つけ,座った.
パンプスの中で前滑りした足は,赤く腫れている.
ぼんやりしていると,隣におばちゃんが座った.
今デパ地下で買い物してきたらしい.
おばちゃんは野菜ジュースを飲んで「あら不味い」と言い,私は特に反応せず座っていた.
しばらくしておばちゃんが話しかけてきた.その内容は忘れた.
私がのんびり「そうですね〜」などと相槌を打って,会話が始まった.
おばちゃんの息子さん(九州大卒の開業医だそう)の話や,旅行話,そのほか色々を聞いた.私は愛想よく相槌を打ち続けた.
どうせ飛行機の時間には間があったし,足をまだ休ませていたかった.それに,人の話を聞くのは嫌いではない.
私も,自分が学生で学会発表に来た事などを話した.
ひとしきり話したあと,「あなた待ち合わせ?」と聞いてきたので,実はヒール靴で足が痛いんですと答えた.
おばちゃんは,「うちに来れれば,靴なんか歩きやすいの沢山あるからあげるのに」と残念がった.
そして,あまり歩かずに済むように地下鉄空港線までの近道を教えてくれ,お元気でと言って別れた・・・はずだった.
足を労わりながら教えられた道を歩いていると,大丸入口に行き当たった.お土産を買うことを思い出した.
入ってしばらくお菓子売り場をうろうろしていると,さっきのおばちゃんが.
「私反対の道を教えちゃったからあなた追いかけてきたのよ」
と真剣な顔.
本当に私の足を心配してくれているようだ.
お土産を選んでます,と言うと,おばちゃんは「通りもん(博多銘菓)なんか買っちゃダメ」と鼻息荒い.
おばちゃんの知り合いがデパートの店員にいたのでお勧めを聞いてくれたが,千鳥饅頭は私が東京の千鳥屋でバイトしていたから不適当,ひよこは東京にもある,となかなか難しい.
結局,おばちゃんの言うところでは「美味しいんだけど少し高い」「私はいつもここで買って持っていく」和菓子を買った.
そのお店で商品を選んでいる間も,おばちゃんは
「あなた学生さんなんだからよく値段計算して買いなさいよ」
「それは日持ちしなそうよ」
と,横から茶々を入れる.
終いには,買うお土産の一つひとつが誰の手に渡るかまで説明させられた.
「お饅頭の箱詰めは大学の事務の方用です,バラで買うお饅頭は自分の家族用で,3人で2個ずつ食べます,かご入りのはかわいいから友達用です,あと予備に日持ちする砂糖菓子を買っておきます.」
やっとこさ会計を済ませると,おばちゃんがお土産の紙袋にビニール袋の包みを突っ込んだ.
「これさっき買った芋の天ぷら,飛行機の中で食べなさいね.」
握手して別れた.
本当にいい人だったが,街中で知らない人に話しかけられるのはその日二度目だった(午前中には,大分県から来たというおっちゃんと世間話をした)ので,少し疲れた.
でも,名前も知らない人の優しさが嬉しかった.
昔から,よそのおっちゃんおばちゃんによく話しかけられる.
自分は何か独特のオーラでも放っているのだろうかと思ってしまった.
結局空港で「通りもん」も買った.
おばちゃんが知ったら怒るかもと思いつつ,自分が食べたかったので.
国産の明太子も買った.結構高かったので財布が寂しくなった.
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